漫画

2018年10月 5日 (金)

二の姫の物語

和泉かねよし氏の二の姫の物語
『後宮デイズ』の影響で中華関係の漫画を読んでます。
愚図姫と呼ばれる二の姫と、宰相の息子で神童と呼ばれる青推。
青推の、自分の身体を張って姫様を逃がそうとする心意気が憎い。
ああ、いい男すぎて惚れ惚れするわー!
部下の女の子が自分に従順なのをいいことに、駒に使おうとするどこかの陛下と大違い。
内気な二の姫は素直でやさしくい。
姫の人柄に触れて、はみ出し者の家臣たちと仲のよい主従関係を築いていくところも(ちょっとクサいけど)いいですね。
そんな二の姫だけど、ここぞという場面では王族ならではの統率力を見せる。
戦い済んで、進軍のときにプロポーズした青推の次の言葉を期待してカアーと顔を赤らめる二の姫が可愛い。
青推の腕に飛び込んでしっかりと抱きとめられる二の姫に、心から良かったねと声をかけたい。
絵はちょっとアレかな…でも青推と二の姫のカップルは見ていて微笑ましいです。
短編ですが、後日談ともいえる長編『女王の花』(未見)のきっかけとなった作品とか。

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2018年8月 1日 (水)

後宮デイズ

ただいまこの漫画にドはまり。
すもも ももさんの『後宮デイズ』(秋田書店)。
そんなわけで、あんまりブログを更新する気も起きません。
まず、ヒロインの翡翠が純情でピュア、とっても健気な可愛い子。
幸せになって欲しいと思わずにいられません。

相手役の流星はイケメン設定ですが、5巻の「廉貞へ行け」がやっぱり気に入りません。
枕営業してこいなんて命令する男なんか最低。
ホントに武曲の反乱で負けて海の魚の餌になっちまえ、と言いたいところだよ。

あと私は飽くまでも翡翠が好きでこの漫画を読んでるんだけど、物語が進むにつれて主人公の割にあんまり主体的に動かないのよね。
後半部分にさしかかると翡翠は好きな人(流星)からガーン!な仕打ちを受けるわ、
命がけの危ない目に遭うわ、殺されかけるわと辛い展開の連続。
武曲の反乱のときもただ捕らわれてるばかりでまったく活躍の場がありません。
ナイフ投げとか剣舞とか、翡翠の設定を生かしてもよかったのでは。

作者は翡翠が好きじゃないのかな。
作者のインタビューを読むと連載前、翡翠の設定はくるくる変わったみたいで、男装の麗人というのは一番最後に決まったそう。
そこへ行くと流星は初期の設定からあんまり変わってないとか。
思うに作者さんがこの作品で一番描きたかったのは流星で、翡翠はその相手役という立ち位置にすぎないのではないか。

そんな流星だけど、7巻あたりからおかしくなります。

翡翠に対してなんかこう、病気みたいな…。
最初はクールだったのに。
あんまりやせ我慢も過ぎるとこうなってくるんでしょうか。

「父さんと母さんは俺のせいで死んだも同然だ」(まったくもってその通りだ)と落ち込む流星に、「でなければ二人が出会うこともなく、私もこの世に生れてません」と翡翠が語る場面が印象的です。
貴方が、私に命を下さったのよと、流星に負い目を感じさせることなく励ます翡翠の言葉は、流星の心の傷に深く浸みこみ、癒されたことだろう。
翡翠は流星なんかよりもよっぽど度量が大きくて、本当に優しいいい子なんだ。

いつもいつも翡翠に追いかけてもらうのを待ってばかりなのもね。
禄存で唐突に「俺は七星国を出ようと思う」っていうのも、皇都を出る前に言えよなって感じ。
あんなニッチもさっちもいかないところまで来て「おまえはどうする」なんてさ。
流星は、黄道から「お前は城を出て、二度と戻って来てはならない」と言い渡されていた。
それは血を分けた肉親の情からかけられた言葉ではあったが、とりあえず流星はこのとき、どこにも行くところがないのである。
いかに行動力があるとはいえ、本音では「俺といっしょに、ついてきてほしい」と言いたかったに違いない。
それに対して翡翠は「えっ、お兄ちゃん皇帝やめるの?もう後宮でいい暮らしはできないわけ?そんなら、さよなら、バイバイよ」とは、言わない(言ってやればいいのに)。
まっすぐ流星の目を見て、「行きます。流星様と一緒に」
翡翠は決して揺るがない。
流星の目には、武曲の反乱に出兵するときに従ったきらびやかな軍隊よりも頼もしく映っただろう。

そこへ行くと、石榴様は大人だわ。
石榴様が流星にパンチを食らわせる場面をスマホの待ちうけにしたいほどです。
惚れてしまう~♡
翡翠が流星でないと駄目なので仕方ないけど。

しかし婚前旅行までしていながら手を出さない流星様は何なの!?
いかに陰の気にうとい翡翠でも、旅の間ちっとは
「私ってそんなにオンナの魅力がないんだろうか。
それともひょっとしてこの人、“できない”のでは?」
とか、思わなかったのだろうか。
翡翠でさえ実に1年以上手を出せなかった出さなかったヘタレな理性的な流星様が、皇帝を引き継いだからといって「今日は銀宮、明日は珊瑚宮…」なんて考えただけでクラクラしてしまったであろうことは想像に難くない。

かように流星は、翡翠に対しては実にちっちぇえ男なのである。
しかし10巻でついに居並ぶ諸臣を前に高らかに宣言します。
「何があっても翡翠だけは誰にも渡さない」
とね。
もう、物語中盤までの流星は私がグーで殴りたいくらいなんだけど、この一言に免じて辛うじて我慢ですよ。

で、結婚してからの二人は…。
翡翠はせっかくの夫婦タイムというのに一人でグーグー寝てしまうわ、陛下の心配をよそに
お城を抜け出して危ない橋を渡ってるわ、苦いお粥を無理やり陛下に食べさせるわ…。
やりたい放題やってます。
でも、翡翠は何たって天然なのです。
決して本人は皇帝たる夫を尻に敷いてるとか、そんなつもりは夢にも思っていない。
男装の麗人だったかっての面影はいずこですが、まあ翡翠が幸せならめでたい。

最後の「翡翠の一大事」っていうのは…やっぱり二人に赤ちゃんが生まれたんでしょうかね。
だといいな。

しかしこの漫画にはシスコンの兄しかおらんな。

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